BAINCOUTURE Magazine™️
Q.それぞれの日常にあるお風呂の価値をどう高めるか?

限られた選択肢しかないお風呂体験に一石を
「オートクチュールのように、あなたにとって最高のバスルームを仕立てたい」という想いが込められたオーダーメイドバスブランド「BAINCOUTURE(バンクチュール)」。もっと多くの方にBAINCOUTUREのお風呂を楽しんでもらいたいという思いから、ブランディング支援パートナーとして、水星に声が掛かった。彼らが兼ねてから考えていたことは、まだまだお風呂の使い方が限定的であるということ。お風呂は多くの方にとって、人生の中で長い時間を過ごす大切な場所になるはず。しかしまだ、世の中ではお風呂を楽しむ選択肢や、お風呂周りの空間にこだわりを持ってデザインする体験は多くない。主体的にお風呂の可能性を探求し発信することが、BAINCUTUREというブランドのあるべき姿に繋がっていくはずだと考えた。
A.新しいバスカルチャーを創出する

お風呂に感性を吹き込む、WEBマガジン
その手立てとして「お風呂に感性を吹き込む」をコンセプトにしたオウンドメディア、BAINCOUTURE Magazineを制作した。WEBマガジンをプラットフォームにしながら、自らお風呂の可能性を探求し、広く届けていくことを狙った。プロジェクトスタート時には、「ブランドとしてどのような価値観だと認知されるのかがよいのか」「どのような感性を吹き込むのか」を深堀りしながら丁寧にイメージをすり合わせていき、メインビジュアルや言葉に落とし込みを行なっていった。
お風呂と多様な価値観が融和する記事コンテンツ
WEBマガジンにて繰り広げられる記事を通して、お風呂体験をあらゆる視点で見つめ直し、新たな価値を生み出していく。歴史という時間軸からその価値を紐解くこともあれば、ある記事では非日常の中でのお風呂体験を覗き見させてもらった。私たちにとって当たり前な存在になっているお風呂について、多彩なフィールドで、活躍するプロフェッショナルにさまざまな切り口で語り直していただくことで、新しい価値への発見に繋がっていった。
WEBサイトのメインビジュアルには、複数のロケ地を巡って動画を制作。空間と生活空間を繋いだ多面的な空間の中に、暮らしの豊かさや感性の多様さが秘められていることを表現した。(movie:延原優樹)


バス空間のショールームをアートギャラリーと見立てたリリースイベント
WEBマガジンだけではなく、オフラインでの取り組みも積極的に行なっている。リリース時には、油絵アーティスト・安田悠を招き、ショールームを活用したアートイベントを実施。普段は生活空間やギャラリーに飾られているアートを浴槽の中から鑑賞する体験ができる。アートを媒介にお風呂空間と住空間がシームレスに繋がり、お風呂を身体を綺麗にするだけの場から解放する企画となっている。また、ニッコーグループが誇る陶磁器転写技術と精度の高いセラミック基板を組み合わせ、お風呂など高湿度な場所でも鑑賞可能な耐水性アートも今回のコラボレーションにより生まれた。今回のイベントをきっかけにアートは引き続き飾られることになり、ショールームはお風呂の中でアートを鑑賞する新しい体験ができる貴重な場となっている。




拡がり続ける、お風呂の可能性
サイトリリース以降も、お風呂の可能性を広げるための探求活動は多岐に渡り展開されている。京都の老舗蝋燭屋とコラボレーションしての、瞑想としてのバスタイムを提案するオリジナル和蝋燭の制作や、様々な方と理想のお風呂体験を考えCGパースで提案するという、読者がお風呂づくりにワクワクをできるような記事製作など新たな試みが続くことで、ブランド全体として成長を続けている。今後もBAINCOUTUREはお風呂に感性を吹き込み続け、豊かなバスカルチャーを創っていくに違いない。
文責:木村 由佳
INTERVIEW関係者インタビュー
ニッコー株式会社 専務取締役 バンクチュール事業部三谷 直輝 様
可能性を拡張させるための種まきを共に
たまたま代表の龍崎さんにお会いした時に水星さんの取り組みを知り、何か面白いことができそうだなという軽いノリから始まりました。当社が抱える課題と目指すことを共有した上で、自社では出てこないようなアイデアを水星目線で発想してくれたので実現まで至りました。毎回「そう来たか!」と思わせてくれて楽しい時間を共有させてもらってます。共に悩みながら成長してきたと実感できるパートナーだと思っています。
COLUMN担当者コラム
プロデューサー大籠 亮介
媒介者としての役割
ある枠組みの中で機能を高め続けるには限界がある。今回のプロジェクトは、外と連なることで化学反応を起こし、新たな価値を生み出すことが期待された。論理的ではあるが、これが非常に難しい。ただコラボするだけでは新しい価値は生まれないし、そもそもしようと思ってもらえない。その解決策として、良い化学反応を生み・進める触媒となるようにと、BAINCOUTURE Magazineが生み出された。実際にマガジンを介して、お風呂と今までにない知見や想像との邂逅を目にすることができ、とても嬉しく思う。話しは変わるが、我々が大事にするホテル観として、"ホテルはメディアである”という考えがある。これは、ホテルを媒介してゲストがその土地や文化などに出会い、素敵な化学反応が起きることを指す言葉だ。水星のプロデュース事業部では、今回のようにホテルを扱わないケースも多いが、自分たちが媒介者になったり、触媒をつくることで新しい選択肢を生み出すということは本質的に変わらないのかもしれないと感じたプロジェクトだった。
INFO
- クライアント
ニッコー株式会社
- ブランド
BAINCOUTURE
- 時期
2021年11月〜
SCOPE
- コンセプト策定
- 事業・商品開発
- 体験コンテンツ設計
- WEB制作
- SNS運用
- 撮影・動画制作
- メディアリレーション
CREDIT
- プロジェクトマネージャー・プロデューサー大籠 亮介
- ディレクター(コンテンツ)森本 啓介
- ディレクター・デザイナー(コンテンツ・MV・展示イベント)木村 由佳
- プロデューサー(PR/SNS)山岡 加奈
- フォトグラファー延原優樹
- 監修龍崎 翔子