Sleepy Tofu

    空間・ブランドプロデュース

Q.現代社会におけるマットレスの役割とは?

Sleepy Tofu

群雄割拠する市場の中で、どう戦うか?

2018年にクラウドファンディングでスタートし、2022年1月に日本に上陸した台湾発のD2Cマットレスブランド「Sleepy Tofu」。日本での認知獲得及び売上向上のため、水星とタッグを組みブランディングプロジェクトが発足した。 近年の睡眠や寝具への関心の高まりから、寝具市場は拡大しているが、Sleepy Tofuの日本市場における認知度は低い状況にあった。そこで、まずはこのブランドどのような存在として日本市場に打ち出していくか、そして、どのようにしてを日本の生活者に知ってもらえるかを考える必要があった。

A.「暮らしに寄り添う」マットレス

「暮らしに寄り添う」マットレス

暮らしに寄り添う「生活のパートナー」としてのマットレス

お客様や市場の分析を通じて、ブランドの特徴や他社ブランドとの差別化ポイントを明確にすることからこのプロジェクトははじまった。そして、マットレスは単なる睡眠の場所ではなく、映画を見たり、ストレッチをしたり、日常の様々なシーンに寄り添うプロダクトであると考え、「あなたの生活をやさしく支える 」というブランドタグラインを開発。Sleepy Tofuを暮らしに寄り添う「生活のパートナー」としてのマットレスというブランドと位置づけた。

オンラインとオフラインからのアプローチ

ブランドの存在を位置付けた上で、生活者とのコミュニケーションを行うにあたり、YouTube広告とポップアップイベントという2つのアプローチを実施した。このオンラインとオフラインの二軸から、台湾から日本市場に参入したマットレスブランドの認知拡大を図った。日本に市場を広げてから間もないことから、今回の広告の目的を機能訴求よりも認知拡大にフォーカスを当てた。短い映像の中で、いかに“ブランドを視聴者の記憶に残せるか、興味関心を持っていただけるか”を考えた。そこで、映像では視覚的に訴求力のある内容を追求し、日本人の台湾への興味も高いことから、台湾のイメージを取り入れながら、ブランドの特徴を映像化している。

映像の中では、台湾料理店を皮切りに、寝転んだり、好きなものを食べたり、ペットと一緒にリラックスした日々を過ごすなど、日常のさまざまなシーンが展開されている。

日常生活におけるちょっぴり贅沢な体験をイベント化する

一方、ポップアップイベントにおいても、すでに関心のある消費者への商品との接着点を作りつつも、潜在顧客に向けてブランドの認知を高めることが重要であった。そのため、一般的なPRイベントとは異なる斬新なアプローチを取る必要があった。その結果生まれたのが、「寝転び台湾料理店」というコンセプトである。商品の機能訴求中心のコミュニケーションではなく、「台湾料理が食べられる」という生活者の興味関心のあるテーマに絡め、その背景にあるブランド体験としてのコミュニケーションを行った。実際の空間だけでなく、開催前にプレスリリースを発信し、イベント用に開設した特設WEBページやInstagramを中心としたSNSへの発信も行なっている。

「寝ころび台湾料理店」を中心とした様々な展開

「寝ころび台湾料理店」では台湾料理屋を舞台に、マットレスの上で寝転びながら食事ができるという“やりたくてもできなかった”日常生活でのちょっぴり贅沢な体験を行えるようにした。イベント空間は入り口に暖簾をかけてお店としての顔を作り、キービジュアルもロゴを中心とした食事のシーンを作り、遊び心のある世界観となっている。 本イベントの体験は、多くの方々からの興味関心を引き、イベントの予約枠は開設から1週間足らずで増枠せざるをえないほどの好評をいただくことができた。

「寝ころび台湾料理店」のキービジュアル。
「寝ころび台湾料理店」のキービジュアル。
「台湾料理屋」の顔づくりを併せ持った暖簾のファサード。
「台湾料理屋」の顔づくりを併せ持った暖簾のファサード。
イベントに来場されたお客様に向けて、フードとドリンクのメニューを提供。
イベントに来場されたお客様に向けて、フードとドリンクのメニューを提供。
会場ではSleepy Tofuに寝転びながら、台湾料理を楽しむことができる。
会場ではSleepy Tofuに寝転びながら、台湾料理を楽しむことができる。

消費者から愛されるブランドづくり

ライフスタイル商品における市場は競争が激しく、質の高いブランドが多く存在する。そういった中でブランドの差別化を図りつつ、消費者からのニーズとの接着点を見出すことが、我々のミッションであった。今回の施策を通じて、少しでも多くの人々に興味を持ってもらい、製品を試してもらえる機会を提供できたらと願いつつ、今後も商品と消費者が直接繋がる場を提供し、製品の魅力を伝えていくことに努めていきたいと思う。

文責:望月美那・松田早也香

INTERVIEW関係者インタビュー

Sleepy Tofu Japan 株式会社 チーフマネージャー施 清元 様

ずっと、この世界にいれば。

プロジェクトが始まる前から、多くのメディアを通じてSUISEIの存在を知っていました。その後、機会を得て一緒に仕事をするようになり、あっという間にもうすぐ1年が経ちますが、ずっとSUISEIの仲間たちに支えられています。彼らが築いたのは、非現実的なクリエイティブではなく、私たちが現在直面している課題に対して深く考え、現実の条件を乗り越え、自社内では想像できなかった世界観です。SUISEIとの出会いは、仕事以上のものを私にもたらしてくれました。

COLUMN担当者コラム

プロデューサー・ディレクター松田 早也香

マットレスと私たち

ソーシャルとプライベートの境界が消えつつあり、何をするにも監視の目が気になる窮屈な今の世の中で、マットレスに寝転がっている瞬間くらいは、心ゆくまでダラダラしたい、時間を気にせず休みたい。そんな本音を大切にし、等身大の自分を許容し受け止めてくれるマットレスがあっても良いのではないか、そんな存在こそが現代社会に求められているのではないか。誰もが抱く深層心理と向き合い、海の向こうで生まれたプロダクトが持つ可能性の、1つの答えと出会えたプロジェクトだった。

INFO

クライアント

Sleepy Tofu Japan株式会社

ブランド

Sleepy Tofu

時期

2023年〜

SCOPE

  • 空間デザイン
  • コンセプト策定
  • 体験コンテンツ設計
  • WEB制作
  • SNS運用
  • 撮影・動画制作

CREDIT

  • プロジェクトマネジャー大籠 亮介
  • クリエイティブディレクター・プロデューサー望月美那
  • プロデューサー・ディレクター松田早也香

PARTNER

株式会社EPOCH
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